こんにちは、もちみです。
お盆は実家に帰省する予定はなかったのですが、妹も帰ってくるということで急遽帰省してきました。
少ししか居られませんでしたが、母も父も大変喜んでいました。やはり孫って無敵の存在のようです。前回の記事で父にふれましたが、通常時(キレてないとき)は良き父&息子にとってのよき祖父です。
そしてお土産に持たされたのが近所のケーキ屋のマドレーヌ。
実はこのマドレーヌには、忘れられない思い出があります。
私が里帰り中、息子が生後1ヶ月を迎え、育児に少し慣れてきたきた頃の話です。
我が家は核家族ですが、すぐ近所に祖母と伯父が住んでいます。
日中、自分と息子だけで過ごしていると、「ピンポーン」とチャイムが。
出るとそこには祖母が。
祖母がニコニコしながら渡してきたのは、たくさんのマドレーヌ。
「これ、食べて。おっぱいが出るように買ってきたのよ。」
「・・・あー、ありがとう。。」
ご存知の方も多いと思いますが、甘いものを食べると母乳の質が悪くなるとか(←真偽定かではありませんが)、母乳が詰まったりするという弊害があります。
祖母の気持ちは嬉しかったものの、「おばあちゃん、分かってないなー」なんて思っていました。
仕事から帰ってきた母にこのことを伝え
「いっぱい入ってるけどまだ母乳も不安定だし、私食べないからさ。母さん職場にでも持って行ってよ。」
すると母が、
「あー、おばあちゃん、母乳が出なかったらしいからね。多分甘いものがだめとか、わかんなかったんだよ。」と。
どういうこと?と聞けば、
祖母はうちの父と伯父の二人の子を産み育てているのですが、母乳が出なくて、完全ミルクで育てたのだそうです。
当時はミルク代も高く、祖母の実家がミルク代を完全負担することで折り合いをつけたりなど、なかなか大変な状況だったとのことでした。
・・・そんなこと、全然知らなかった。
祖母は現在85歳。当時、母乳が出ないなんて、かなり風当たりが強かっただろうことは想像に難くありません。
まして祖母の義理実家は嫁いびりがひどかったと聞いています。どれだけつらい思いをしたことか・・・
そういえば息子が生まれてすぐの頃、祖母に会わせたとき、開口一番
「おっぱいは出るの?」
と聞かれたことを思い出しました。
当時はまだ出が悪かったので、「がんばってるとこ!」とつっけんどんな言い方をしてしまいました。
あれは、母乳が出なくて苦労した祖母が、孫の私もつらい思いをしていないかと、何より気にした部分だったのだと、そのとき初めて気がつきました。
そんな祖母が、私に何かできることはないかと、おそらく一生懸命考えて買ってきてくれたのが、このマドレーヌなんだ。と思ったら、冷たい態度を取り、母の職場に持って行って、などと言ってしまった自分がとても恥ずかしくなりました。
「・・・やっぱこれ、自分で食べるわ」
結局乳腺が詰まらない程度に、毎日少しずつそのマドレーヌを食べることにしました。
甘くて優しい味がしました。
祖母はどんな気持ちでこれを持ってきてくれたんだろう。
思えばいつも祖母は私の味方をしてくれました。本当にありがたいです。
色々あったけれど、母乳も出ているし、息子もすくすく育っています。
急に帰省したので今回祖母には会えなかったのが残念ですが、
親から持たされたマドレーヌを見ながら思い出す、
少し胸がキュッとする里帰り中の出来事でした。
本日は、以上です。